背中トレが変わる!現場監督が断言する、初心者がベルトの次に買うべき神器「パワーグリップ」の選び方と使い方

背中トレが変わる!現場監督が断言する、初心者がベルトの次に買うべき神器「パワーグリップ」の選び方と使い方 器具 グッズ

お疲れ様です、現場監督のハリまるです。
現場では、重い資材をクレーンで吊り上げる際、必ず「玉掛け(フックやワイヤー)」を使用します。
「俺は握力が強いから、ワイヤーなんて要らねえ!」と言って、素手でH鋼を持ち上げようとする職人がいたらどうしますか?
即刻、現場から叩き出しますよね。
それは勇気ではなく、ただの無知であり危険行為だからです。

しかし、ジムという現場では、これと同じことが頻繁に行われています。

「ラットプルダウンで、背中より先に手が痛くなって離してしまう」
「デッドリフトで、バーベルを落としそうになる」
「懸垂で、背中に効く前に前腕がパンパンになる」
「道具を使うのは、なんだか『ズル』をしている気がする…」

はっきり言います。
素手で背中を鍛えようとするのは、現代の現場において「舐めプ(舐めたプレイ)」です。
握力という「弱い金具」に頼っていては、いつまで経っても背中という「メインエンジン」は動き出しません。

この記事では、元98kgの私が、背中トレの効率を劇的に向上させた「パワーグリップ」という神器について、選び方から正しい玉掛け(装着)方法、そして「絶対に失敗しないサイズ選び」まで徹底解説します。

この記事でわかること

  • 背中トレで前腕がパンパンになるのは「構造的欠陥」。道具で補うべき解剖学的理由
  • 紐(ストラップ)とベロ(パワーグリップ)、初心者が買うべきはどっち?
  • 3,000円で世界が変わる。安物と高級品の違いと、メンテナンス術
    1. この記事でわかること
  1. なぜ「素手」では背中が育たないのか?人体の構造的欠陥
    1. 【ボトルネック理論】背中の筋力 > 握力。弱い方に合わせていては成長しない
    2. 前腕がパンパンになるのは「強く握りすぎ」ているから
    3. 道具は「ズル(チート)」ではない。「対象部位」に集中するための安全装置
  2. どっちを買う?「リストストラップ(紐)」vs「パワーグリップ(ベロ)」
    1. 結論:初心者は迷わず「パワーグリップ」を買え。ストレスが段違い
  3. 現場監督が教える「パワーグリップ」の正しい装着・使用手順
    1. 手順①:手首の血管を圧迫しない位置(尺骨茎状突起の下)に巻く
    2. 手順②:ベロは「内側」に巻き込む。バイクのアクセルをひねるようにロック
    3. 【KY活動】親指を外す「サムレスグリップ」で引け。腕の力を殺すコツ
      1. 【失敗談】グリップを忘れた日の絶望感
  4. 安物買いの銭失い? 価格別のおすすめと選び方の基準
    1. 【格安(2,000円〜3,000円)】Amazonの謎ブランド。最初はこれで十分
    2. 【本家(10,000円〜)】ゴールドジム・Versa Gripps。耐久性とグリップ力が異次元
    3. サイズ選びは慎重に。手首が細い人は「Sサイズ」じゃないとスカスカになる
      1. ✅ サイズ選びの目安(手首周り)
  5. 現場監督の「パワーグリップ活用ルーティン」
  6. 臭い対策も忘れずに。道具のメンテナンス(手入れ)
    1. 洗濯機はNG。アルコール拭きと陰干しでケアせよ
  7. まとめ:3000円で「背中」を買え。道具への投資は裏切らない

なぜ「素手」では背中が育たないのか?人体の構造的欠陥

なぜ「素手」では背中が育たないのか?人体の構造的欠陥

多くの初心者が「懸垂ができない」「デッドリフトが伸びない」と悩みますが、その原因の多くは筋力不足ではなく、握力の限界にあります。
これを現場監督的視点で分析します。

【ボトルネック理論】背中の筋力 > 握力。弱い方に合わせていては成長しない

トレーニングにおいて最も重要なのは、狙った筋肉を限界まで追い込むことです。
しかし、人間の体は以下のようなパワーバランスになっています。

  • 背中の筋肉(広背筋・僧帽筋):非常に強い。数百キロの負荷に耐えられる「大型クレーン」。
  • 握力(前腕屈筋群):非常に弱い。数十キロ、数秒で悲鳴を上げる「小さな金具」。

素手でトレーニングをするということは、この「弱い金具(握力)」が破断(限界)した時点で、作業(セット)を強制終了しなければならないことを意味します。
背中はまだ「余裕だよ!もっと引けるよ!」と叫んでいるのに、手が「もう無理、離す!」とギブアップしてしまう。
これでは、いつまで経っても背中は追い込めません。
作業工程において、一番能力の低い部分(ボトルネック)が全体の成果を決めてしまう現象と同じです。
パワーグリップは、この「弱い金具」を強化し、背中の出力を100%引き出すための補強パーツなのです。

前腕がパンパンになるのは「強く握りすぎ」ているから

「背中に効かせたいのに、腕ばかり疲れる」
この現象の原因は、バーを「強く握りすぎている」ことにあります。
人間は、物を強く握りしめると、連動して腕(上腕二頭筋)に力が入るようにできています。
すると、脳からの指令が「背中で引け」ではなく「腕で引け」に書き換わってしまいます。

結果、翌日に筋肉痛になるのは背中ではなく「前腕」だけ。
これは完全なる施工ミスです。
背中に効かせるためには、手は「フックのように引っ掛けるだけ」の状態にし、指先の力を抜く必要があります。
それを可能にするのがパワーグリップなのです。

道具は「ズル(チート)」ではない。「対象部位」に集中するための安全装置

「道具を使うのは甘えだ」「握力も同時に鍛えたい」
そう考えるストイックな方もいますが、目的を混同してはいけません。
背中トレの目的は「背中をデカくすること」であり、「握力を鍛えること」ではありません。
握力を鍛えたいなら、別日にハンドグリッパーを握ればいいのです。

パワーグリップは、握力という不安定な要素を排除し、狙った筋肉(対象部位)だけに負荷を集中させるための「プロ用アタッチメント」です。
大工さんが電動ドライバーを使うのを「ズルだ」と言いますか? 言いませんよね。
効率的な道具を使うことは、甘えではなく「賢い選択」です。

どっちを買う?「リストストラップ(紐)」vs「パワーグリップ(ベロ)」

どっちを買う?「リストストラップ(紐)」vs「パワーグリップ(ベロ)」

握力補助ギアには、大きく分けて2種類あります。
「リストストラップ(紐タイプ)」と「パワーグリップ(ベロタイプ)」です。
それぞれの特徴を比較表にまとめました。

種類 リストストラップ
(紐タイプ)
パワーグリップ
(ベロタイプ)
形状 長い布製や革製の紐 手首に巻くベルト+ゴム製のベロ
装着難易度 難しい
片手でバーにクルクル巻き付ける技術が必要
超簡単
1秒で巻き付け完了
固定力 非常に強い
(バーと完全に一体化する)
強い
(ゴムの摩擦で止める)
価格 安い(1,000円〜) やや高い(3,000円〜)
向いてる人 デッドリフト200kg超の上級者
とにかく安く済ませたい人
初心者〜中級者
効率重視の社会人

結論:初心者は迷わず「パワーグリップ」を買え。ストレスが段違い

リストストラップは安くて丈夫ですが、片手でバーにクルクルと巻き付ける動作に慣れが必要です。
特にジムのインターバル中に、モタモタと紐を巻いている時間はストレスになりますし、集中力が途切れます。
一方、パワーグリップは、ベロをバーに巻き込むだけ。所要時間は約1秒です。
初心者は迷わず「パワーグリップ」を選んでください。
「時は金なり」です。時短こそ正義です。

現場監督が教える「パワーグリップ」の正しい装着・使用手順

現場監督が教える「パワーグリップ」の正しい装着・使用手順

パワーグリップを買っても、正しく使えなければ意味がありません。
現場の玉掛け作業と同じく、確実なセット手順を覚えましょう。

手順①:手首の血管を圧迫しない位置(尺骨茎状突起の下)に巻く

ベルトを手首に巻く際、手首のグリグリした骨(尺骨茎状突起)の上に巻くと、荷重がかかった時に激痛が走ります。
骨よりも「手首の付け根(手のひら寄り)」に巻くのが一般的です。
キツく締めすぎず、指が1本入るくらいの隙間があってもOKです。
引っ張られた時に、ベルトのクッション部分が骨の下で止まるように調整してください。

手順②:ベロは「内側」に巻き込む。バイクのアクセルをひねるようにロック

ここが最重要ポイントです。
多くの初心者が間違えますが、ベロをバーの上から被せるだけでは摩擦力が足りません。
必ず、ベロをバーの「向こう側」から通して、バーと手のひらの間に挟み込みます。

  1. ベロの先端を、バーの向こう側から手前に通します。
  2. 指先でベロの先端を巻き込みます。
  3. バイクのアクセルを吹かすように、手首をグイッと手前にひねります(ロック動作)。
  4. これでベロがピンと張り、手とバーが一体化します。

【KY活動】親指を外す「サムレスグリップ」で引け。腕の力を殺すコツ

パワーグリップを使ったら、親指はバーに回さず、外して握ってください(サムレスグリップ)。
5本の指全てをフックのようにして引っ掛けることで、腕の関与を最小限にし、背中への負荷を最大化できます。
グリップが強烈に効いているので、親指を外しても絶対に落ちません。
むしろ、親指を握り込むと腕に力が入ってしまうので注意です。

【失敗談】グリップを忘れた日の絶望感

ある日、ジムに着いてからパワーグリップを家に忘れたことに気づきました。
「まあ、たまには素手でやるか」とデッドリフトを始めましたが、いつもの重量(120kg)が全く上がりません。
バーが手から滑り落ちそうで、背中を意識するどころではありませんでした。
結局、重量を半分に落としてやりましたが、不完全燃焼。
「俺の背中は、この道具のおかげで保たれていたんだ」と痛感しました。
それ以来、グリップはジムバッグに常備し、予備まで買って車に入れています。

安物買いの銭失い? 価格別のおすすめと選び方の基準

安物買いの銭失い? 価格別のおすすめと選び方の基準

Amazonで検索すると、2,000円から10,000円までピンキリです。
どれを選ぶべきか、現場の視点でジャッジします。

【格安(2,000円〜3,000円)】Amazonの謎ブランド。最初はこれで十分

予算がないなら、Amazonで評価の高い2,000円〜3,000円のもので十分です。
「ALL OUT」などのブランドが有名です。
耐久性はそこそこですが、初心者の扱う重量(〜100kg程度)なら1年〜2年は持ちます。
まずはこれで「道具を使う感覚」を掴んでください。

【本家(10,000円〜)】ゴールドジム・Versa Gripps。耐久性とグリップ力が異次元

予算に余裕があるなら、最初から最高峰を買うのもありです。
「ゴールドジム(プロ)」や「Versa Gripps(バーサグリップ)」は、特許素材を使っており、グリップ力(吸い付き)が段違いです。
また、耐久性が非常に高く、数年は平気で持ちます。
本気でやるなら、これらは「一生モノの工具」になります。

サイズ選びは慎重に。手首が細い人は「Sサイズ」じゃないとスカスカになる

最も重要なのがサイズです。
特に海外ブランド(Versa Grippsなど)は、アメリカ人サイズで作られているため、大きめです。
日本人の平均的な男性なら「Sサイズ(Small)」でちょうどいい場合が多いです。
手首が細い人がMやLを買うと、ベルトのマジックテープが端まで行ってしまい、締め切れずにブカブカになります。
必ずメジャーで手首周りを測ってください。

✅ サイズ選びの目安(手首周り)

  • XSサイズ:〜15cm(女性や手首の細い男性)
  • Sサイズ:15cm〜17cm(一般的な日本人男性)
  • M/Lサイズ:18cm〜(手首が太い、骨太な男性)

※迷ったら「小さい方」を選ぶのが鉄則です。

現場監督の「パワーグリップ活用ルーティン」

現場監督の「パワーグリップ活用ルーティン」

実際に私がパワーグリップを使って行っている背中トレのメニューを紹介します。
全ての「引く種目」で使用します。

  1. デッドリフト(床引き):
    これが一番恩恵を感じます。素手だと握力が死ぬ重量でも、グリップがあれば背中がちぎれるまで引けます。
    (セットのコツ:しゃがんだ状態で、片手ずつ丁寧に巻き付けてから立ち上がる)
  2. 懸垂(チンニング):
    自分の体重を支えるのが辛い人こそ使うべきです。ぶら下がっているだけで握力が消耗するのを防げます。
    (セットのコツ:ジャンプしてバーを掴む前に、台に乗ってセットするか、片手ずつ素早く巻く)
  3. ラットプルダウン:
    広背筋をストレッチさせる時、指先だけで引っ掛ける感覚が掴みやすいです。
    (セットのコツ:座る前に立った状態でバーに巻き付け、そのまま座り込む)
  4. ダンベルロウ:
    片手で行うため、セットが簡単です。高重量ダンベルもしっかり保持できます。

臭い対策も忘れずに。道具のメンテナンス(手入れ)

臭い対策も忘れずに。道具のメンテナンス(手入れ)

パワーグリップは、手首の汗を大量に吸い込みます。
放置すると、現場の安全靴と同じくらい激臭を放ちます。
長く使うためのメンテナンス術を伝授します。

洗濯機はNG。アルコール拭きと陰干しでケアせよ

革やラバー製品なので、洗濯機で洗うとボロボロになります。
使用後は、除菌シート(アルコール)で汗を拭き取り、風通しの良い場所で陰干ししてください。
ベロ(ラバー部分)のグリップ力が落ちてきたら、中性洗剤を薄めた水で拭くと復活します。
ファブリーズなどの消臭スプレーも有効です。
道具を大切にする職人は、良い仕事をします。

まとめ:3000円で「背中」を買え。道具への投資は裏切らない

まとめ:3000円で「背中」を買え。道具への投資は裏切らない

たった数千円の投資で、トレーニングの質が劇的に向上する。
これほどコスパの良い投資はありません。
プロテインを買う前に、まずはパワーグリップを買ってください。

「背中に効くってこういうことか!」
初めてグリップを使って懸垂やラットプルダウンをした時、あなたは必ずそう叫ぶはずです。
前腕の疲れから解放され、背中だけが焼け付く感覚。
それを知って初めて、背中トレのスタートラインに立てます。

さあ、新しい玉掛け用具(パワーグリップ)を持って、現場へ向かいましょう!ご安全に!
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