「ダイヤル式」vs「ピン式」論争に終止符!専門家が教える、可変式ダンベルの真実とたった一つの選び方

「ダイヤル式」vs「ピン式」論争に終止符!専門家が教える、可変式ダンベルの真実とたった一つの選び方 器具 グッズ

「ホームジムを作りたいけど、何ペアもダンベルを置くスペースはない…。やっぱり可変式ダンベル一択なのかな?」
「可変式ダンベルって、色々種類がありすぎて、どれが一番良いのか全然わからない!値段も高いし、もし使いにくかったら…と思うと、なかなかポチれないんだよな…。」

ダンベル20ペア分の価値を、わずか1ペア分のスペースで実現する—。それが「可変式ダンベル」です。
ホームトレーニーにとって、これほど費用対効果と時間対効果に優れた投資は他にありません。
しかし、その選択は決して簡単ではないことも事実です。
特に、購入を検討した誰もが直面するのが「ダイヤル式とピン式、結局どっちが良いの?」という、終わることのない論争です。

この記事では、そんな”最悪の未来”を回避し、あなたのトレーニングを生涯にわたって支える「最高の相棒」を見つけるため、専門家の視点からこの論争に終止符を打ちます。
そして、あらゆるモデルに通用する、後悔しないための「たった一つの選び方」を授けます。

主要3大タイプの徹底比較から、購入後にすぐ実践できるトレーニングメニューまで、可変式ダンベルの全てをこの1記事に凝縮しました。

この記事でわかること

  • 主要3タイプ(ダイヤル式、ピン式、スクリュー式)の完全なメリット・デメリット
  • プロが実践する、絶対に後悔しないための「7つの購入チェックポイント」
  • 可変式ダンベルの効果を120%引き出す、全身のトレーニングメニュー
    1. この記事でわかること
  1. 【大前提】なぜ、それでも可変式ダンベルは「買い」なのか?
    1. 圧倒的な省スペース性:ワンルームでも本格ジムが実現
    2. 驚異的なコストパフォーマンス:固定式ダンベルとの比較
    3. 「漸進性過負荷」を自宅で実現できる唯一の解
  2. 【3大タイプ徹底比較】ダイヤル式 vs ピン式 vs スクリュー式、あなたに合うのはどれ?
    1. タイプ1:ダイヤル式(スマート&スピーディー)
      1. メリット:圧倒的な重量変更速度、デザイン性
      2. デメリット:機構の複雑さによる耐久性の懸念、価格
    2. タイプ2:ピン式(高耐久&ラフに使える)
      1. メリット:シンプルな構造による抜群の耐久性、素早い重量変更
      2. デメリット:独特の形状による慣れの必要性、細かい重量設定の限界
    3. タイプ3:スクリュー式(低予算&伝統的)
      1. メリット:圧倒的な低価格、構造上の壊れにくさ
      2. デメリット:絶望的に遅い重量変更、トレーニングの流れを阻害
      3. エピソード:「ポチる」までの長い夜
  3. 【購入前に読め】後悔しない可変式ダンベル選び、7つの掟
    1. 掟1:最大重量は「未来の自分」のために選べ
    2. 掟2:重量の「刻み幅」は細かいほど良い
    3. 掟3:「重量変更速度」はトレーニングの質を左右する
    4. 掟4:「形状とサイズ」が種目の邪魔をしないか確認せよ
    5. 掟5:「耐久性と素材」を見極めろ(金属 vs プラスチック)
  4. 【実践編】ようこそ、無限の可能性へ。可変式ダンベル トレーニング大全
    1. 胸(大胸筋)を鍛える種目
    2. 背中(広背筋・僧帽筋)を鍛える種目
    3. 脚(大腿四頭筋・ハムストリングス)を鍛える種目
    4. 【応用】ドロップセットで筋肉を限界まで追い込む
      1. エピソード:「安物買いの銭失い」を教えてくれた、ホコリまみれの鉄の棒
  5. まとめ:最高の相棒は、最高の自分への近道

【大前提】なぜ、それでも可変式ダンベルは「買い」なのか?

【大前提】なぜ、それでも可変式ダンベルは「買い」なのか?

高価な買い物である可変式ダンベルですが、なぜこれほどまでに多くのトレーニーを魅了するのでしょうか。
その価値は、大きく3つのポイントに集約されます。

圧倒的な省スペース性:ワンルームでも本格ジムが実現

想像してみてください。
5kg、10kg、15kg…と、5kg刻みで40kgまで固定式ダンベルを揃えた場合、8ペア、合計16個のダンベルが必要になります。
それは一部屋を占領するほどのスペースです。
しかし可変式ダンベルなら、その全てがわずか1ペア分のスペースに収まります。
これは、スペースに限りがある日本の住宅事情において、計り知れないメリットです。

驚異的なコストパフォーマンス:固定式ダンベルとの比較

前述の8ペアの固定式ダンベル(ラバーコーティング)を新品で揃えようとすると、総額で20万円を超えることも珍しくありません。
一方で、ハイエンドな可変式ダンベルなら、同じ重量範囲をカバーしても、その半額から2/3程度の価格で購入できます。
初期投資は大きく見えますが、長期的に見れば圧倒的に経済的なのです。

「漸進性過負荷」を自宅で実現できる唯一の解

筋肉を成長させるための絶対原則、それが「漸進性過負荷」です。
つまり、常に少しずつ重い負荷をかけていく必要があります。
可変式ダンベルは、2kgや2.5kgといった細かい刻みで重量を増やしていくことが可能であり、この原則を自宅で、かつ省スペースで実現できる唯一無二のソリューションなのです。

【3大タイプ徹底比較】ダイヤル式 vs ピン式 vs スクリュー式、あなたに合うのはどれ?

【3大タイプ徹底比較】ダイヤル式 vs ピン式 vs スクリュー式、あなたに合うのはどれ?

ここからが本題です。
可変式ダンベルの世界は、主に3つのタイプによって構成されています。
それぞれの長所と短所を深く理解することが、賢い選択への第一歩です。

タイプ1:ダイヤル式(スマート&スピーディー)

グリップ部分や台座のダイヤルを回すことで、使用したい重量を設定し、引き上げるとその重さのプレートだけが持ち上がる仕組みです。
近年最も人気のあるタイプで、デザイン性にも優れています。

メリット:圧倒的な重量変更速度、デザイン性

最大の魅力は、わずか数秒で重量を変更できるそのスピード感です。
ドロップセット(重量を下げながら限界まで追い込むトレーニング法)など、インターバルを短くしたい場合に絶大な効果を発揮します。
また、多くのモデルが洗練されたデザインで、部屋のインテリアにも馴染みやすいです。通常のダンベルに近い形状のものが多いのも特徴です。

デメリット:機構の複雑さによる耐久性の懸念、価格

内部の構造が複雑なため、シンプルな構造の他のタイプに比べて、落下などの衝撃に弱い可能性があります。
特にプラスチック部品が多く使われている安価なモデルは、長期的な耐久性に不安が残ります。
また、比較的高価なモデルが多いのも特徴です。

タイプ2:ピン式(高耐久&ラフに使える)

ブロック状のウェイトに、磁石や爪の付いたピンを抜き差しすることで重量を固定する仕組みです。
米国のPowerBlock社が代表的で、その堅牢さからプロのアスリートやジムでの採用実績も豊富です。

メリット:シンプルな構造による抜群の耐久性、素早い重量変更

「鉄の塊」と呼ぶにふさわしい、極めてシンプルな構造がもたらす信頼性と耐久性は、他の追随を許しません。
多少ラフに扱っても壊れる心配が少なく、一生モノの相棒となり得ます。
重量変更もピンを抜き差しするだけなので、ダイヤル式に匹敵する速さを誇ります。

デメリット:独特の形状による慣れの必要性、細かい重量設定の限界

ダンベルが箱型(ブロック状)であるため、最初は少し扱いにくさを感じるかもしれません。
特に、ダンベルプレスで膝に乗せて蹴り上げる(オンザニー)際などに、角が当たるのが気になるという声もあります。
ただし、これは慣れで解決できる問題でもあります。

タイプ3:スクリュー式(低予算&伝統的)

シャフト(棒)に、プレートを一枚ずつはめ込み、カラー(留め具)を回して固定する、昔ながらのタイプです。

メリット:圧倒的な低価格、構造上の壊れにくさ

最大のメリットは、その価格の安さです。
他のタイプに比べて、数分の一の価格で手に入れることができます。
構造が単純なので、まず壊れることはありません。

デメリット:絶望的に遅い重量変更、トレーニングの流れを阻害

最大のデメリットは、重量変更に時間がかかりすぎること。
左右のダンベルのカラーを外し、プレートを付け替え、またカラーを締める…という作業は、1回あたり数分を要します。
これはトレーニングのテンポを著しく阻害し、モチベーションの低下に直結します。
「安物買いの銭失い」になる可能性が最も高いタイプと言えるでしょう。

エピソード:「ポチる」までの長い夜

僕は、可変式ダンベルを買うと決めてから、実際に購入するまで1ヶ月もかかりました。
毎晩のようにレビューサイトを読み漁り、YouTubeの比較動画を何時間も見る日々。
「ダイヤル式は壊れやすい?」「ピン式は使いにくい?」…情報が多すぎて、完全に”分析麻痺”に陥っていたのです。
ある日、僕はふと気づきました。
「完璧な製品なんてない。自分にとっての『最適解』を見つけることが大事なんだ」と。
僕は紙を取り出し、この記事で紹介されている7つの掟を元に、自分にとっての優先順位を書き出しました。
「1位:耐久性、2位:重量変更速度、3位:最大重量…」。
すると、僕の進むべき道が、スッと見えたのです。
あの夜、僕が手に入れたのは、ただのダンベルではなく、「自分軸で物事を選択する」という、人生における大切な教訓でした。

【購入前に読め】後悔しない可変式ダンベル選び、7つの掟

【購入前に読め】後悔しない可変式ダンベル選び、7つの掟

タイプの違いを理解したら、次はいよいよ具体的なモデル選びです。
ここからは、どんなタイプのダンベルにも通用する、後悔しないためのを7つ授けます。
これが、タイトルで述べた「たった一つの選び方」の正体です。

掟1:最大重量は「未来の自分」のために選べ

初心者が最も犯しやすい過ちが、現在の自分の筋力に合わせて最大重量が低いモデルを選んでしまうことです。
トレーニングを続ければ、筋力は必ず向上します。
目安として、男性なら最低でも片方30kg以上、できれば40kg対応のモデルを。女性なら最低でも20kg、できれば25kg以上を選びましょう。
「大は小を兼ねる」の典型です。

掟2:重量の「刻み幅」は細かいほど良い

20kgの次は25kg、というように5kg刻みでしか重量を変えられないモデルは避けるべきです。
特に肩や腕などの小さな筋肉群では、5kgの壁は非常に高い。
2kgや2.5kgといった、細かい刻みで重量を調整できるモデルを選ぶことで、スムーズな「漸進性過負荷」が可能になります。

掟3:「重量変更速度」はトレーニングの質を左右する

前述の通り、重量変更の速度は重要です。
ダイヤル式やピン式は数秒で完了しますが、スクリュー式では数分かかります。
この差は、トレーニングの集中力、密度、そして何より「やる気」に直結します。
予算が許す限り、重量変更が速いモデルを選ぶことを強く推奨します。

掟4:「形状とサイズ」が種目の邪魔をしないか確認せよ

特にダイヤル式に多いのですが、軽い重量に設定しても、ダンベル全体の長さが変わらないモデルがあります。
アームカールなどで、可動域が制限されないか、ダンベルプレスで身体に干渉しないか、レビュー動画などで確認しましょう。

掟5:「耐久性と素材」を見極めろ(金属 vs プラスチック)

重量をロックする機構や、ダイヤルの部分など、重要なパーツが金属で作られているか、それともプラスチック製かは、長期的な耐久性に大きく影響します。
高価な買い物だからこそ、堅牢な作りのモデルを選びましょう。

【実践編】ようこそ、無限の可能性へ。可変式ダンベル トレーニング大全

【実践編】ようこそ、無限の可能性へ。可変式ダンベル トレーニング大全

最高の相棒を手に入れたあなたへ。
その可能性を120%引き出すための、全身トレーニングメニューをご紹介します。

胸(大胸筋)を鍛える種目

  • ダンベルプレス:バーベルベンチプレスよりも深く下ろせ、大胸筋をストレッチさせやすい王道種目。
  • インクライン・ダンベルプレス:胸の上部を狙うための必須種目。
  • ダンベルフライ:大胸筋を内側から引き締め、美しいラインを作る。

背中(広背筋・僧帽筋)を鍛える種目

  • ワンハンド・ダンベルロウ:広背筋の厚みを作るための基本種目。
  • ダンベル・デッドリフト:背中からお尻、脚の裏側まで、身体の背面を総合的に鍛える。
  • ダンベルプルオーバー:大胸筋と広背筋を同時にストレッチできるユニークな種目。

脚(大腿四頭筋・ハムストリングス)を鍛える種目

  • ゴブレットスクワット:ダンベルを胸の前で抱えて行うスクワット。初心者でも安全にフォームを習得できる。
  • ブルガリアンスクワット:片足をベンチに乗せて行う高強度のスクワット。お尻と内ももに強烈な刺激が入る。
  • ダンベルランジ:一歩前に踏み出して行う種目。ヒップアップに効果絶大。

【応用】ドロップセットで筋肉を限界まで追い込む

可変式ダンベルの真骨頂が、このドロップセットです。
例えば、サイドレイズを10kgで限界まで行った後、すぐに重量を5kgに落として、さらに限界まで行う。
この高強度なテクニックを、インターバルほぼゼロで実行できるのは、重量変更が速い可変式ダンベルならではの特権です。

エピソード:「安物買いの銭失い」を教えてくれた、ホコリまみれの鉄の棒

僕が最初に買ったのは、1万円でお釣りがくるスクリュー式のダンベルセットでした。
「これで十分だ」と。
しかし、その考えはすぐに打ち砕かれました。
ダンベルプレスからフライに移る時、いちいちプレートを付け替えるのが、信じられないほど面倒くさい。
そのうち、「次の種目はまたプレート付け替えか…」と思うだけで、トレーニングのやる気が削がれていくのが分かりました。
半年後、その鉄の棒は部屋の隅でホコリをかぶっていました。
僕は意を決して、評判の良いダイヤル式のダンベルをローンで購入。
届いたその日に使ってみて、衝撃を受けました。
カチッ、カチッ。グリップを回すだけで、世界が変わる。
あの面倒な時間は何だったんだと。
トレーニングが、楽しくて仕方がない。
僕は学びました。
トレーニングにおいて、「時間」と「モチベーション」こそが、最も価値のある資産なのだと。

まとめ:最高の相棒は、最高の自分への近道

まとめ:最高の相棒は、最高の自分への近道

「ダイヤル式 vs ピン式」論争への、私なりの答えは出ましたでしょうか。
そうです。
絶対的な正解はありません。
耐久性を最優先するなら「ピン式」、デザイン性や使用感の自然さを優先するなら「ダイヤル式」。
あなたの価値観こそが、唯一の正解なのです。

そして「たった一つの選び方」とは、7つの掟を羅針盤として、あなた自身の価値観という航路で、最高の相棒(ダンベル)を見つけ出す、その旅路そのものなのです。
可変式ダンベルは、単なる鉄の塊ではありません。
それは、あなたの「変わりたい」という意志を形にし、未来のあなたを作り上げる、最高の投資です。
賢い選択で、最高の相棒を見つけ出し、最高の自分への最短ルートを駆け抜けましょう!

 

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