「背中を鍛えたいのに、いつも先に前腕がパンパンになってしまう…」
「ベンチプレスで高重量に挑戦したいけど、手首がグラついて怖い…」
「パワーグリップ?リストラップ?リストストラップ…?一体何が違うんだ!」
トレーニングのレベルが上がるほど、このような「特定の部位の限界」や「専門的なギアの選択」という新たな壁に直面します。
特に、“握力”と“手首”は、多くのトレーニーの成長を妨げる最大のボトルネックとなりがちです。
この記事では、その壁を打ち破るための最強の武器となる3つの補助具(パワーグリップ、リストラップ、リストストラップ)について、混同されがちな違いから、あなたに最適なモデルを見つけるための選び方、そして効果を120%引き出すための正しい使い方まで、文字通り“完全ガイド”として徹底的に解説します。もう回り道は必要ありません。

この記事でわかること
- パワーグリップ、リストラップ、ストラップの明確な違いと目的別の選び方
- あなたのレベルと目的に合った最新のおすすめ人気ランキングTOP10
- 各ギアの効果を最大化する、写真付きでわかるレベルの正しい使い方
そもそも、なぜ“握力補助具”が必要不可欠なのか?
「補助具に頼るのは甘えでは?」そう考える人もいるかもしれません。
しかし、それは大きな間違いです。
補助具は、人体の構造的な限界を乗り越え、トレーニング効果を最大化するための、極めて論理的で賢明な戦略なのです。
理由1:「背中より先に握力が尽きる」という最大の壁を突破する
人体の筋肉の中で、背中(広背筋)のような大きな筋肉に比べ、前腕(握力)の筋肉は遥かに小さく、持久力も劣ります。
そのため、懸垂やデッドリフトなどの背中トレーニングでは、背中の筋肉が疲労困憊するずっと前に、握力が限界を迎えてしまうのです。
補助具は、トレーニングから「握力」という最も弱い鎖を意図的に外すことで、より大きな筋肉群を限界まで追い込むことを可能にする戦略的ツールなのです。
理由2:ターゲットの筋肉への意識(マインドマッスルコネクション)を極限まで高める
「握力で必死にバーを握る」という意識から解放されると、あなたは初めて、本当に鍛えたい筋肉(例えば広背筋の収縮)に100%集中することができます。
この「マインドマッスルコネクション」の向上こそが、トレーニングの質を劇的に変える鍵。
補助具を使うことで、今まで感じたことのないほどダイレクトに、ターゲットの筋肉に負荷が乗る感覚を掴むことができるでしょう。
理由3:手首を保護し怪我を予防する、最高の“保険”である
特にベンチプレスやショルダープレスなどのプッシュ系種目では、高重量の負荷が手首の関節に集中します。
リストラップで手首を適切に固定・保護することは、痛みを防ぎ、長期的に見て深刻な怪我のリスクを大幅に軽減します。
安全にトレーニングを継続することこそ、成長への一番の近道です。
【もう迷わない】パワーグリップ、リストラップ、リストストラップの違いを徹底比較
さあ、この記事の核心です。
見た目が似ていて混同されがちな3つのギアの違いを、それぞれの目的と特徴から完璧に理解しましょう。
あなたの主なトレーニング目的が、3つのギアの中から最適なものを選ぶための羅針盤となります。
パワーグリップ | リストラップ | リストストラップ | |
---|---|---|---|
主な目的 | 握力補助(プル系) | 手首の保護・固定(プッシュ系) | 握力補助(プル系) |
得意な種目 | 懸垂、ラットプルダウン、ロウイング全般 | ベンチプレス、ショルダープレス、アームカール | デッドリフト、シュラッグ、ベントオーバーロウ |
メリット | ・着脱が非常に簡単 ・プッシュ系でも使える ・初心者でも扱いやすい |
・手首を強力に固定 ・怪我予防効果が高い ・締め付けの微調整が容易 |
・最も強力な握力補助 ・バーと一体化できる ・比較的安価 |
デメリット | ・ストラップよりは補助力が劣る ・比較的高価 |
・プル系の握力補助はできない | ・着脱に慣れが必要 ・プッシュ系では使えない |
フローチャートで一発診断!あなたに本当に必要なのはどれ?
Q1. あなたが解決したい課題は?
→ A. 引く種目(懸垂など)で握力が先に疲れる → Q2へ
→ B. 押す種目(ベンチプレスなど)で手首が不安 → あなたに必要なのは**「リストラップ」**です。
Q2. 使いやすさとサポート力のどちらを重視する?
→ A. とにかく着脱が簡単で、色々な種目に手軽に使いたい → あなたに最適なのは**「パワーグリップ」**です。
→ B. 着脱の手間より、とにかく最強のサポート力で高重量を扱いたい → あなたが選ぶべきは**「リストストラップ」**です。
ベンチプレスで手首を痛めたKさんの勘違い
Kさんは、ベンチプレスの重量が伸び悩んでいました。
ジムの仲間から「補助具を使ってみたら?」とアドバイスされ、彼はネットで「手首 サポーター 筋トレ」と検索。
そこで出てきた「パワーグリップ」を「手首を保護するものだ」と勘違いして購入してしまいました。
もちろん、パワーグリップは手首の固定が主目的ではないため、彼の問題は解決しませんでした。
後に、彼が必要だったのは「リストラップ」だったと知り、彼は自分に合ったギアを選ぶための「正しい知識」の重要性を痛感したのです。
【2025年最新】目的別!握力補助具おすすめ人気ランキング10選
ここからは、各部門で絶大な人気と信頼を誇るモデルをランキング形式でご紹介します。
数々のトレーニーに愛用されてきた信頼と実績のあるモデルの中から、あなたの相棒を見つけてください。
【パワーグリップ部門】おすすめ人気ランキングTOP4
【1位】GOLD’S GYM (ゴールドジム) パワーグリップ プロ
特徴:数多くのトップビルダーが愛用する、パワーグリップの絶対的王者。
優れたグリップ力、手首のクッション性、圧倒的な耐久性の全てが高次元で融合。
初心者から上級者まで、これを買っておけば間違いない最高峰の逸品。
【2位】Versa Gripps (バーサグリップ) PRO
特徴:パワーグリップの元祖であり、特許技術を多数持つブランド。
人間工学に基づいた設計で、吸い付くようなフィット感とグリップ力を実現。
豊富なカラーバリエーションとデザイン性の高さも魅力。
【3位】ALLOUT (オールアウト) パワーグリップ
特徴:高品質ながら比較的手頃な価格で、驚異的なコストパフォーマンスを誇るモデル。
有名ブランドに匹敵するグリップ力と耐久性を持ち、初心者でも手を出しやすい。
まさに「賢い選択」と言える一品。
【4位】GronG (グロング) パワーグリップ プロ
特徴:日本の人気フィットネスブランド。
厚手のパッドで手首をしっかり保護し、ラバー素材のベロが強力なグリップ力を発揮。
品質と価格のバランスに優れ、安心して使えるモデル。
【リストラップ部門】おすすめ人気ランキングTOP3
【1位】SBD リストラップ
特徴:パワーリフティング界で絶大なシェアを誇るブランド。
柔軟性に富む「フレキシブル」と、高重量向けの「スティッフ」の2種類から硬さを選べる。
親指ループが左右専用設計になっており、完璧なフィット感で手首を固定する。
【2位】Rogue (ローグ) リストラップ
特徴:クロスフィットやウエイトリフティングで人気のブランド。
ミリタリースペックの素材を使用し、圧倒的な耐久性を誇る。
豊富な長さとカラーから選べるのも魅力で、ハードな使用にもびくともしない。
【3位】Schiek (シーク) リストラップ
特徴:トレーニングベルトでも有名なブランド。
幅広の3インチ設計で、広範囲にわたって手首をサポート。
マジックテープの品質にも定評があり、長期間にわたって強力な固定力を維持する。
【リストストラップ部門】おすすめ人気ランキングTOP3
【1位】GOLD’S GYM (ゴールドジム) リストストラップ
特徴:シンプルながら、滑りにくいループ仕様と十分な長さで、あらゆるトレーニーの要求に応える定番モデル。
使い込むほどに手に馴染むコットン素材で、多くのジムに常備されているほどの信頼性を誇る。
【2位】ONI (鬼) リストストラップ
特徴:日本の職人が手掛ける、品質に徹底的にこだわった国産ストラップ。
厚手で硬めの生地が、高重量でも緩むことなくバーにがっちりと食いつく。
デッドリフトなどで極限の重量を追求するリフター向け。
【3位】Harbinger (ハービンジャー) リフティングストラップ
特徴:手首部分にネオプレン素材のパッドが付いており、食い込みによる痛みを軽減する工夫がされている。
快適性とサポート力を両立しており、ストラップ初心者でも扱いやすいモデル。
効果を最大化する!各種補助具の正しい使い方・巻き方
最高のギアを手に入れても、正しい使い方をしなければ効果は半減します。
それぞれのポテンシャルを120%引き出すための、基本の装着方法をマスターしましょう。
パワーグリップの正しい使い方(プル系種目 / プッシュ系種目)
プル系(懸垂など):ベロ(ラバー部分)をバーと手のひらの間に挟み、上からベロごとバーを握り込みます。
ベロが滑り止めの役割を果たし、握力を強力にサポートします。
プッシュ系(ベンチプレスなど):ベロを手首側に垂らし、手のひらへの干渉をなくします。
手首のクッションパッドが、手首を保護するリストラップの簡易的な役割を果たします。
リストラップの正しい巻き方(手首の関節をしっかり固定する)
親指にループを引っ掛け、手首の関節をしっかりとまたぐようにして、やや締め付けながら巻いていきます。
巻き終わりのマジックテープは、手の甲側で留めるのが一般的です。
手首が完全に固定され、手のひら側に曲がらない状態が理想です。
【動画で解説】リストストラップの正しい巻き方(バーと手を一体化させる)
リストストラップの使い方は少しコツが必要です。
(※ここに動画埋め込みを想定)
- ストラップの輪を作り、手首に通す。
- バーの下からストラップの先端を通す。
- 先端を、バーに2〜3周ほど「バイクのアクセルを捻るように」きつく巻きつけていく。
- 最後に、巻きつけたストラップごとバーを握り込み、手とバーを一体化させる。
握力補助具に関するよくある質問(Q&A)
最後に、補助具の使用を検討している方が抱きがちな質問とその答えをまとめました。
心理的なハードルを取り除き、自信を持ってギアを活用しましょう。
- Q1. 補助具に頼ると、握力は弱くなりませんか?
- A1. なりません。
補助具は、あくまで握力が限界を迎える高重量のプル系種目で使用するものです。
補助具を使って背中を徹底的に追い込むことで、結果としてより重い重量を扱えるようになり、その刺激が握力の向上にも繋がります。
トレーニングの最後に、補助具なしで前腕を鍛える種目を加えるのも効果的です。 - Q2. 初心者でも使っていいですか?
- A2. はい、むしろ初心者の方にこそおすすめです。
特にパワーグリップは、早い段階から「背中で引く」という正しい感覚を掴むのに非常に役立ちます。
リストラップも、フォームが固まらないうちの手首の怪我を防ぐために有効です。 - Q3. どのくらいの重量から使い始めるべきですか?
- A3. 明確な基準はありませんが、一つの目安として「背中の筋肉よりも、握力が先に疲れてセットを続けられなくなった時」が使い始める最高のタイミングです。
リストラップは、ベンチプレスなどで手首に少しでも違和感を感じ始めたら、重量に関わらず使用を検討しましょう。
“効かせる”感覚を知ったLさんのブレイクスルー
Lさんは、長年チンニング(懸垂)の回数が伸びずに悩んでいました。
いつも10回前後で前腕がパンパンになり、背中にはまだ余力があるのにもどかしい思いをしていたのです。
友人に勧められたパワーグリップを半信半疑で使ってみたところ、世界が変わりました。
握力を気にしなくてよくなったことで、初めて「広背筋が収縮する」という感覚が鮮明にわかったのです。
その日、彼は初めて15回の壁を突破。
「これは甘えじゃない、成長を加速させるための翼だ」と、Lさんは補助具の本当の価値を知りました。
まとめ:最高の補助具は、あなたの“弱点”を“武器”に変える
今回は、あなたのトレーニングを次のレベルへと引き上げる3つの強力な補助具について、その違いから選び方、使い方までを徹底的に解説しました。
重要なポイントを、最後に整理しましょう。
- パワーグリップ:プル系(引く)種目の握力補助。
着脱が簡単で初心者にも最適。 - リストラップ:プッシュ系(押す)種目の手首保護。
怪我を予防し、高重量への挑戦を可能にする。 - リストストラップ:プル系種目の最強の握力補助。
デッドリフトなど、極限の重量を求める上級者向け。 - 補助具は甘えではなく、弱点を克服し、ターゲットの筋肉に集中するための賢い投資である。
あなたの弱点である「握力」や「手首」。
それは、嘆くべきものではなく、適切なギアを選ぶことで、あなたのトレーニングを飛躍的に向上させる“伸びしろ”に他なりません。
さあ、あなたに最適な“武器”を手に取り、今まで超えられなかった限界の壁を打ち破りましょう。